「フランス調理師協会」はフレンチの権威です

1840年当時、Louis-PHILIPPE国王の政下、ペストやコレラ等の疫病が流行していた。この時、数名の料理人の有志により、衛生的な職場の普及と、料理人達の結核等、命に関わる病に侵された場合の救援等を目的として当協会の前身がパリに設立された。その活動は、当時のフランス国民より支持され、圧倒的評価を受けた。この協会の活動がその後のフランス料理の基礎を作ったと言われ、何時の時代にも「フランス調理師協会」が「フレンチ」のリーダーであり、そこから誕生した名シェフの数は数え切れない程である。
会員向けの福祉活動も進んでおり、1917年には会員の為の「養老院」が設立され、1996年10月1日には若い料理人達の為の「研修所」も完成されている。協会の広報活動も盛んで、1916年4月に機関誌「La Revue Culinaire」創刊。最初は「季刊誌」であったが、1921年から「月刊誌」に変わる。これらの広報活動はフランス国内に留まらず、ヨーロッパ一円に「フランス料理」の指導的立場を保持しており、その影響力は想像を超えるものである。また、「フランス料理」に関する行事についても力を入れており、1933年から1939年には、オペラとグランパレにて最初の料理「EXPO」を主催。その後から本部にて、実習生の「料理コンクール」を年中行事として開催している。その他1980年には、グランパレにて「新世紀フランス料理」創立50周年「EXPO」を開催。
元々同協会は「研究目的」や、シェフの個人的友情関係から発生したものではなく、上記の説明のように、大変崇高な目的によって設立されたもので、その後フランス政府の保護を受け続け、これまで何回かの法律制度の改正により、その活動が保障されている。最近では1991年の「フランスの法令」に基づいて運営されている。その為、フランス全国の調理師の「社会保険」を含めた公的サービスを受ける唯一の団体として、同協会は「公的機関」の性格を有しているものである。1986年には協会の名称を「La Société Mutualiste des Cuisiniers de Paris」から「Mutuelle des Cuisiniers de France」に改名し、2001年には「les Cuisiniers de France」に改名した。戦後の歴代会長名は以下の通りである。

1946-1952 Ernest Wernert
1952-1970 Fernand Sayove
1970-1981 Auguste Guyet
1981-1982 Emile Tingand, Michel Peignaud(代理)
1982-1986 Georges Dury
1986-1993 Aime Fournillier
1993 Jean-Jacques Barbier(代理)
1993〜2008 Raoul Gaïga
2008〜 Christian Millet

Paul Bocuse氏、Joel Robuchon氏も会員です

パリの名門「マキシム」「トゥール・ダルジャン」「ラセール」「リッツ」の料理人も会員です。





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